2013年9月4日水曜日

Wed.Sep.4,2013 Coaching tips #25 バレーボールの未来へ

先週のワールドグランプリのゲームを観ても、世界のジュニアチームの現状を聞いても、選手の高身長化は更に進展しつつある。平均身長が、女子では190cm、男子では200cmクラスのチームは10ヶ国以上存在する。

私のようなバレー界における低身長の人間には、身長の高い人は憧れである。プレーヤーの時にあと10cm身長があったならもっと楽にプレーできたのにと、随分と身長の高い人を羨ましく思ったものである。指導者になってからは、自分がプレーできなかった高さを、高身長のプレーヤーに自分の代理として投影していた時期もあった。

今、視点を世界の人口の半分以上を占めるアジア、アラブ、アフリカ、南米の地域のバレー界に眼を転じると、そこには北半球と違う低身長者が圧倒的多数の現実がある。日本で言えば、高身長者を発掘しても女子で180cm、男子で190cm前後が精一杯である。欧米と比べて10cm低い。更には体型的にも腕が短い。空中戦では不利である。

突然であるが、最近、アニメ制作の宮崎駿監督の哲学に心動かされた。齢72歳の宮崎さんは、新作「風立ちぬ」で新境地を開いた。そして、監督引退を決意した。内容に関して、ここで詳細は紹介しない。心動かされたのは、宮崎さんが、グローバルな物質文明的繁栄の空しさを鋭く批判する中で世界の未来に進むドラマを制作している哲学だ。

バレーに戻る。世界の中で見れば、高身長のチームを作れるのは、ごく一部の北半球の国々だけである。これでは世界のバレーボールとしての発展は限界がある。低身長者でも、高身長者に対等以上で戦える現実を示す必要がある、と私は考えている。

現在のバレーボールのルールは高身長者に有利である。だからと言って、今すぐ、ルールが変わるわけではない。幸い、バレーボールはネットで仕切られており、相手の身体に直接的に接触することはない。上方での戦いが不利であっても、我々は空中での身体操作能力には秀でている。体操の世界がそれを証明している。空間を横に移動しながらスキルを発揮する。身体的には、全員がオールマイテイなプレーヤーであることが求められる。リベロは不要である。メンタルとしては、フルセット持続する集中力と冷静な判断力。情報収集は応用能力に優れた日本人の得意なところを活かしITを更に駆使する。人、物(場)、金、情報、価値のマネジメント力を日本人らしさの中で発揮することである。

国際大会で常にメダル獲得圏内に日本のチームがいること。そのことが世界の低身長民族に希望を持っていただける。ひいては、バレーボール界の発展につながると考えている。

現場監督のコンセプト(中心的な考え)としては、空間(横移動)、時間(スピード)、人(オールマイティ)。本日はこの辺りで・・・。宮崎さんに触発されました。

0 件のコメント: