2011年6月1日水曜日

5/31(火) 日本経済新聞「私の履歴書」から




 アサヒビール元会長の瀬戸雄三氏の「私の履歴書」の新聞連載がこの日で終了した。震災の復興どころか復旧も遅々として進まぬ現状に心を痛めながら連載を綴っているのが文面から窺われた。御年81歳の人生の先達が綴った31日の最後の連載のサブタイトルは、「国難に気概持って実行」であった。80歳近くになって、国の将来が気になってきた、と書かれている。瀬戸氏のエールが続く。
 「リーダーは本気を見せろ。気概を取り戻せ。困難に直面しているにもかかわらず危機感が欠如している。何よりも大事なのは、難局を自ら乗り越えようとする覇気が感じられない。他人任せの気風がないだろうか。議論ばかりで実行に移せない。実行できない議論をして一体、何になるのか。気概なくして、どうして国や企業が活性化するのか。もっと新しいことに取り組まなければいけない。それによって自分を変える。臆病になってはいけない」。
 被災者の人達の困難・困窮の中にあっての「忍耐」「礼節」「気丈」に感銘すると同時に国の対処の稚拙さ、遅さに憂慮している。「被災された皆さんが味わった苦しみを我々も共有して一緒に立ち上げるために何をすべきか考えよう。この機会に国も企業も個人も大きく変わることだ。一番大事なことは『百のお題目よりも一つの実行』なのだ」。
 「社長、会長時代は、思い立ったら現場に飛び出した。人間の力は無限だ。やればできる」。
 6月1日からは、ジャズピアニストの山下洋輔氏の「私の履歴書」が始まる。これも味わい深い連載になりそうだ。



(画像は、紙面から抜粋。中央写真は、歴代の秘書の方々。私が80歳卒寿まで生きていたとしたら、お世話になった方々をこのようにお招きして感謝の宴を催したいものだ。こんなことを言うと、おいおいナベさんよ、そんなに長生きされちゃ世間の皆さんにご迷惑をおかけするんじゃあねえですかい、なんて石川島播磨重工業IHI9人制女子バレーの元監督の石野さんから 言われそうだ)



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