2015年4月17日金曜日

17,April 2015  戦術は世界標準だが、実際は・・・

我がチームのサーブレシーブ(レセプション)からの攻撃練習を一見した専門家は、一様に「おお世界レベルの戦術練習をしている」との印象を抱くでしょう。

最近の世界トップ・レベルでは、敢えてセッターのセット・アップ定位置から大きくずらして、アタック・ライン付近にレセプションを返球(Cパス)し、その位置から全てのスパイク・オプションを使用するという戦術がみられるようになってきています。

これは、相手のサーブがジャンピング・スパイク・サーブで高度化、特にスピード化されてきたからです。男子の場合、時速100km~120kmのサービスをネット際のセッターにAパス(1stテンポのクイック攻撃ができる)を返球することは難しくなってきました。更に、ネット付近への返球は、セッターのタッチネットの反則を招く恐れがあります。また、返球がネットを超えて相手コートに入り相手のダイレクト・スパイクを招く可能性も出てきます。

であれば、セッターの定位置を従来のネット際から離して、アタックライン付近にしようということです。素人が、この戦術練習をみたら、きっと「サーブレシーブ下手やな~」と思うでしょうね。

そして、我がチームは、確かに下手なのです。普通のサーブに対しても、手から動いてしまう彼らのサーブレシーブ技術は初心者並です。このようなチームへのサービスはレシーバーの前にストンと落ちるフローターサーブをスパイクサーブと織り交ぜて行うと効果的です。できれば、フローターサーブはエンドライン後方からのほうがより効果ありです。

そんな下手なレシーバーの多い我がチームですが、バックアタックは大好きなんです。これらを掛け合わせると、セッターはアタックラインを第2定位置として捉えて、練習時から移動、セット姿勢、スパイク・オプションを考えて練習しておく必要があります。我がチームのサーブレシーブからの攻撃戦術の練習は見た目では、世界標準ですが、実は、ミスを低減させるための苦肉の策なんです。

この場合、必要となるスパイク・オプションの1つが、縦のBクイックなのです。これがないと、相手のミドル・ブロッカーは、初めからバックアタックに標的を定めます。しかし、Bクイックは、大変難しい技術です。練習でも5本に1本成功するかどうかの確率です。

実は、私には秘策があります。40年以上バレーボールを指導している私のような年寄りには、経験という宝があります。温故知新で、選手には、昔の9人制のBクイックを打たせます。3通りありますが、選手達には選択させます。
 

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